企業インタビュー
美容室 BE-CRAFT(ビークラフト)
店長 磯貝俊之 様
髪の健康のスペシャリスト!
1人1人のお客様を笑顔にさせるヘアードクター!
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このお店の店名の由来は何ですか。
”Beauty Craftsmanship” 美の職人という意味で、その頭文字をとってBE-CRAFTです。
お店のデザインのコンセプトは何ですか。
私は、アメリカンカントリー雑貨が好きなので、ベースはそこですね。カントリー雑貨の雑誌を見て、設計士さんに頼みました。シャンプー台のタイルは、カントリーの洗面台のようなデザインにしてもらいました。
お店はだいぶ新しく見えますが、いつオープンしたのですか。
居心地の良い空間作りとして、お客様の中には私的なお話をする方もいらっしゃるので、隣のお客様が気にならないように、なるべく椅子同士の間隔を広くしています。
技術面では、ヘアスタイルの素材である「髪の毛」を傷めないことに一番こだわりを持っています。パーマ剤・カラー剤・縮毛矯正等、薬剤については最新の毛髪化学に基づいて、厳選して使用しています。
お店を継ぐまでに、何年くらい修行されましたか。
このお店に戻ってくるのに8年半ですね。私はスタートが遅いんです。通常は、高校卒業後、美容専門学校(当時は1年間)を卒業、美容室に入店(当時はインターン生1年間)そして美容師国家試験を受験するのが一般的なのですが、私は高校卒業後、1年浪人して4年制大学に行き、そこから何もできない状態で見習いとして入り、そのあと美容学校の通信課程で資格を取り、美容師免許を取得したのが26歳の時でした。
大学の4年間は、幅広い経験を積むためにいろんなバイトをしました。初めて入店した美容室では、先輩が同い年でしたね。その先輩は美容学校卒業後、美容室に入っていたので、実質4年以上のキャリアがあり、ヘアスタイリストとして働いていました。私は、その先輩に「これもってきて」「はい」のような感じだったので、少しでも早く追いつきたいと思って、練習に取り組みました。
そこから結婚して子供が生まれたころに、名古屋から安城に戻ってきました。いずれはここで美容室をするという目標があったので、名古屋にいるよりは少しでも地元に戻ってきたいと思っていました。本当は岡崎にこようと思っていたのですが、さすがにもともとここで美容室をやっていて、他店を辞め、ここで開業するのは、お客様の引き抜きということもあるので、ルール違反だと思ったんです。
その時のオーナーさんには、実家の美容室に戻ってくるつもりでいますので、3年後に独立したいと考えています。ですので勉強させてくださいと入店する際に伝えました。
その後、そのお店で4年半勤めました。当時の店長も同年で、かなり仕事をこなしていたので、やはり焦りがありました。
早い人だと、美容学校卒業後5年くらいで独立してしまう方もいます。多くの人が10年くらい、ちょうど30歳になるころに独立しますね。
大学生になる前から美容師になりたいと思っていたのですか。
美容師になろうと初めて思ったのが、高校3年生の夏です。それまでは、ずっと小学校の先生になりたかったです。母が美容師で、父が小学校の先生だったので、その影響でしょうか。高校3年生の三者面談のときのあるきっかけで、美容師志望になりました。でも、大学に進学するつもりで勉強していたので、大学に行かせてもらいました。
こだわりとして、髪の健康のことを一番にされているそうですが、そのことについてを一番に考えるようになったきっかけは何ですか。
独立後、パーマなどの美容薬剤のメーカーさんの話を聞くようになってからですね。それまでは、「髪の毛は再生しないもの」っていう定義が美容学校や他のメーカーでは常識だったので、「キューティクルが再生するんだよ。」と最初言われた時は、インチキぽいって思いました。でもその開発された社長さんにいろんなデータを見せていただき、実際に試してみて、「あっ!!これは本当に違うんだ。」って思いました。その当時社長は、ひと月に一回、来てくださって、勉強会をしてくださいました。そこで初めて意識が変わりました。そこから美容師である以上、詳しいことまで知らないとお客様には語れない、と思い勉強をするようになりました。それが一番のきっかけです。
もし、その方と出会ってなかったら、そこまでこだわってなかったかもしれないです。ヘアスタイルを作る上で、髪の毛が良くなければ作れないじゃないですか。これはお医者さんと同じような感覚だと思います。
通常、料理をしていて素材がいいとすごく美味しいものが作れますよね。それと一緒で、お客様の髪の毛が良いコンディションの状態であれば、良いヘアスタイルがつくれます。やっぱり2.3カ月たってもお手入れが楽でした、とお客様に言って頂きたいですしね。
髪の毛の毛先のところまで栄養が行っているのですか?また髪が生きている証拠などあるのですか。
はい。毛先まで栄養は行っています。でも、長い髪の人だったり、かなりダメージヘアの方はダメージ部分から流れ出てしまいます。毛先の枝毛等は髪の中の栄養物質が流出してしまった為に、髪の中の繊維がくっつくことが出来なくなり、裂けてしまうのです。
そして、髪の毛は私たちの体と同じように細胞からできています。毛穴の中の毛母細胞という部分で細胞分裂をして、髪の毛が伸びてきます。今でも「髪の毛は死んだ細胞」という考え方が一般常識的に広く知られていますが、「死んでいる」のではなく「角質化」されているのです。お肌の「角質層」と似ていると考えてください。神経も通っていないですし、血管も通っていません。
もしお肌の角質層が死んでいるとしたら、私たち人間の皮膚は死んだ物に覆われていることになりますよね。であれば、「髪の毛」も生きていると考える方が当然だと思います。
そして、「死んだ細胞」として髪の毛を扱う美容師なのか?「髪の毛は生きている」と考えて施術する美容師なのか?で、自然と使用する薬剤、施術などに違いが出てくると思います。
最近ノンシリコンシャンプーが話題になっていますが、どう思いますか。
最近、テレビやCMとかでノンシリコンが注目されていますけど、当店では、10年以上前から、こだわりをもっているんです。シャンプーによくジメチコンとか書かれているものがありますが、それがシリコンと呼ばれるものです。髪が傷んでくると、キューティクルが剥がれます。キューティクルが剥がれると髪の中の栄養が流れ出てしまします。シリコン配合のシャンプーやトリートメントをするとすごくツヤが出ます。そのシリコンが髪の表面に付着し、ラップの様な膜を張るからなのです。それを何日も繰り返せば、かなり厚みがでて、毛先がおさまったような感じになります。このシリコンの膜がなぜよくないのかというと、この膜って熱と摩擦に弱いんです。だからこそ、高い温度のアイロンを通せば、この膜が溶けて、髪の中のたんぱく質を壊してしまいます。それを毎日繰り返していると、さらにパサパサになってしまいます。ダメージを防ぐために使用したトリートメント剤等がかえってダメージを起こす原因になっています。
もうひとつ注目されていることは、シリコンの入ったシャンプーをすると、頭皮もコーティングされてしまいます。頭皮にシリコンが残っていると毛穴がふさがり、皮脂の流出を阻害し、過酸化皮質となり、頭皮のにおいの元にもなります。
だからこそ今、ノンシリコンシャンプーというものが注目されてきているのです。
では最後に仕事の中で一番やりがいを感じる瞬間を教えてください。
ヘアスタイルを気に入ってくださったかどうか?女性だったら、顔にすぐでるじゃないですか。出来上がって鏡で見てもらった瞬間の「ぱっ」としたお客様のその表情。その瞬間、気に入ってもらえたんだな、と実感できます。また2.3ヶ月後にご来店された際「前回どうでした?」とお伺いした時に、「周りの方にすごく似合っていたと言ってもらえました。自分でもすごくお手入れしやすかったです。」といってもらえた時が大変嬉しいです。そして、やりがいを感じます。そのお客様の表情を見たいためにこの仕事を続けています。
〜お客様の髪の健康を第一に考え、使用するシャンプーや薬剤の研究にも余念がない。磯貝さんは、頼りになる髪のお医者さんという印象を受けました。長時間に渡りありがとうございました。〜
インタビュアー:岡崎女子短期大学経営実務科2年 川口、門城
写真:同1年 房本、服部
企業情報
企業名 |
美容室 BE-CRAFT(ビークラフト) |
代表者名 |
磯貝 俊之 |
所在地 |
〒444-0059 岡崎市康生通西2-30 |
TEL |
0564-65-5877 |
FAX |
0564-65-5820 |
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