企業インタビュー
言葉の可能性を子どもたちの未来へ、
挑戦し続ける若き開拓者!
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まず最初に社名、教室名の由来について伺いたいのですが、 教室名の“クローバーインターナショナル”と社名の“たげんご”には、どのような想いがありますか。
『たげんご』というのはそのままで、多くの言語という意味です。子供が関わっているので可愛らしく平仮名にしようと思い、『たげんご』にしました。また、教室名はもっと可愛い方が良いと思い、私の名刺にたまたま親友が描いてくれたクローバーのイラストがありました。そこで創業メンバー4人で「これにしよう!」と決めました。クローバーは世界中にあり、四つ葉のクローバーには幸運という意味もあります。またクローバーは繁殖力が旺盛なので、これから多くの人たちへと広がっていけたらという、想いも込めています。
教室を拝見すると、たくさんの先生方がいらっしゃいましたが、一日に何名ほどの先生が見えられるのですか。
スタッフ全員で20名弱、1日に来るのは大体その半分です。今日は11〜12名ほど来ています。今日の先生方は、4人が保育士資格を持った保育士で、あとは英語と中国語のネイティブの先生です。
1歳6ヶ月から小学校入学前までのプリスクールということですが、特に力をいれていることは何ですか。
英語と中国語の指導に力をいれているのが特色です。親御さんたちは、そこに期待してお子様を預けに来てくれています。
英語と中国語の勉強についてですが、小さな子でも読み、書きができるようになるのですか。
4歳になるころには、読めるようになっています。書く方は、まず丸や線など書く練習をすることによって、文字を書くことに慣れるように教育しています。次に、アルファベットなどを始め、自分の名前等を書ける様に練習していきます。話すことができるようになってから読み書きができるようになるのが、言語習得の流れです。
小さな子ではまだ日本語が不十分な状態かと思いますが、その間に英語や中国語を教えるメリットはありますか。
やはり母国語は一番伸ばしていかなければならないと思います。家庭でも日本語をしっかり学習させた上で、クローバーで英語や中国語を習得し、小学校入学を見据えて日本語で不十分な部分がありましたらそこも教えて行きます。
教室を拝見すると、体を動かして体育のようなこともやっていましたが、あれは言語指導と関係があるのですか。
中国語や英語で会話をしながらの体育、という形です。普通の保育園でできることはできる限りやらせてあげたいので、部屋の中だけではなく、屋外にある公園などで遊ばせることもあります。
仕事の中で特にこだわっているところはありますか。
今日見て頂いた通り、教室は一戸建ての家ですが、言葉というのは家族の中で育つものだと思っています。私たちが日本語を話せるようになっているのも、両親が毎日話しかけてくれていたからです。だから中国語も英語も学ぶ上で、家庭的な環境を大切にしていきたいと思っています。毎年園児・生徒数が倍々と増えていますが、2013年度建設予定のクローバーハウスでもやはり家庭的というところに拘っていきたいと思います。
今教室として使われている家は、どのような経緯で使うことになったのですか。
私の実家です。私が生まれ育った家ですが、31歳で起業した時に2部屋を借りました。そこから3部屋になり、4部屋になり、今は10部屋全部会社の方で借りて、家はこの(インタビュー場所の)アパートに引っ越しました。しかしそれでも園舎としては手狭になりましたので、来年は別のところに移動しようと計画をしています。
これから挑戦していきたいことは何かありますか。
やはり他の保育園と同じように、子どもが思い切り遊べるような施設が欲しいです。
施設というと、校庭とかそういう形のものでしょうか。
そうです。校庭、ジャングルジム、鉄棒、砂場、運動場や校舎ですね。今、保育園の形態としては認可外保育園というものと認可保育園というものがあり、当社は今の所認可外保育園で、認可保育園になるためには様々な壁があり、難しいですが、まずは認可保育園並みの規模にしたいです。子どもたちの成長のためも勿論ですが、クローバースタッフのためにも、環境のいい職場にしたいです。
家庭的な雰囲気を出したいとおっしゃられていたのですが、その条件プラス、校庭や運動場などの施設を有するとなると、両立するのが難しいと思います。そこはどう考えていますか。
普通の幼稚園のように鉄筋コンクリートの園舎を建ててしまうと難しいと思いますが、例えば、掘りごたつを置いたり、保護者の方が寛げるスペースを設けることによって雰囲気を作れると思います。また、関係性ですね。保育園という空間を完全に区切ってしまうのではなく、保護者の方々や地域コミュニティと距離を縮めていける環境を創りだすことで、家庭的な雰囲気を出していきたいと思っています。
現在、保護者の方々と交流する機会というのは設けられているのですか。
最近では、“大島バーベキュー”を開催しました。三河大島に100人くらい集まりました。他に、イベントとしては、春には旧正月を祝う春節、また入園式にあたる“春の会”というのがあり、4月にはイースターで、イースターエッグハンティングをします。その次は大島バーベキューがあり、夏にはサマーフェスティバル。これは子どもたちが作り物の屋台でブーメランやお面を作る交流型のものです。秋にはハロウィンパーティーをします。冬には一年の成果を発表するクリスマスコンサートがあります。また2013年3月には初めての卒園式を迎える予定です。
これまでにインタビューしてきた方は皆、2代目、3代目以降の方で、自身で起業された方は初めてなのですが、起業したいと思ったきっかけは何かありますか。
大学生の時にいつか会社を作りたいと思っており、どんな会社を作りたいかと考えた時に、当時グローバル化が始まっていたためキーワードは“グローバル”にしました。また私の母が中学校の教師をしており、その影響が強かったため“教育”の会社にしたいと思いました。そして中国が台頭してきた世界的な流れもあり、“中国”というキーワードの3つで何かできないか考えた末に、『英語と中国語を話せる日本人を育てる保育園』というアイデアが生まれました。実は起業する前に一年間オーストラリアのメルボルンに滞在していました。オーストラリアという国は多民族国家で、数十年前までは800万人だった人口が今は2000万人になっています。ですから両親同士が違う言語を話すというのが稀ではないのです。普通の高校生が母国語の英語を話し、家ではベトナム語を話し、学校では日本語を学び、話したりなどという事を多く見てきましたので、そこで確信めいたものを感じ、帰国してすぐに起業しました。
起業までに大変だったことはありますか。
マーケティングです。たとえば岡崎市は毎年何人のお子様が生まれているのかと調べたり、待機児童の数を調査したり。あとは不動産で、一戸建ての不動産を探しましたが、どこも貸してくれませんでした。子どもが施設を傷つけちゃったり、壁や障子などを破いたりすることがあるかもしれないという理由で断られました。
最初は1人の園児に対して3人の先生と私がついていたので、やりくりが大変でした。
何か座右の銘などありますか。
『幸を得て回転』です。自分で作った造語ですが。人間社会もシンプルで、マイナスのことを言うとマイナスのことが帰ってきますし、プラスをぶつけたらプラスが返ってきます。これは人生で一番大切な原理だと思います。これだけ守っていれば幸せになれると思います。プラスの影響を相手に与え、相手が笑顔になることをしていれば絶対に自分も幸せになれます。そのことを子どもたちにも伝えていきたいと思っています。おもちゃの取り合いをしたときでもそのことを教えられると思いますし、数万通りの伝え方があるのでこのことはいつも大切にしています。
何かこれから取り入れたいと思っている事業ってありますか。
私は、やりたいことが膨らんでいってしまうタイプなんです。ですから、やりたいことは山ほどあります。やれることというのは限りがありますが、言い出したらきりがないです。
では最後に、教え子の子達が大きくなった後をどう想像しているか、教えてください。
もう夢の世界ですよね、まさに。すごく楽しみです。もし16歳まで通ってくれたら絶対に日本語、英語、中国語を話せるように育てますし、そこからどんな選択をしていくのか…想像はできないです。いろんな可能性がありますので、その子たちがどんな選択をしたのかを聞くのはひとつの夢ですね。