企業インタビュー
目指すは日本一の対面販売
ほかとは違うウチのうなぎ
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<会社について教えてください。>
(※今回のインタビューには魚友会の渡辺様と加古様もご一緒していただきました。)
会社の歴史について教えていただけますか。
祖父が漁師家庭に産まれ、大正10年に岡崎の六供町で創業を始めました。
父がここ、あいランド(当時梅園百貨)に店を出したのが50年くらい前ですね。
会社の経営理念などはございますか。
お客さんに喜んでもらうのが一番。外れのない商品を心がけてやっています
近頃取り組んでいる、新しい商品やサービスはございますか
最近やはり魚離れがちょっと目について。なにが嫌だって骨があるからなのですね。だから、骨のない魚を売ろうと思って。なるべく大きめの魚を買って抜けるものは全部抜きます。子どもや目の悪くなってきたお年寄りには良いですよね。
貴社が「他社と違う」と言えるところは何ですか?
他社より新鮮なものが並んでいると思います。養殖ものより天然ものを、冷凍ものでなく生のものを多く仕入れるようにしています。他にもお客様の要望に応えることで、対面販売を大切にしています。
渡辺様(魚友会)「それは他のスーパーではできないことですね。」
魚はどうやって仕入れていますか。
昔はセリでしたが、今はセリではなくて相対という方式が主流です。
(※相対とは売り手と買い手が1対1で話し合い、値段を決めていく方式)
あとは、前日にどの魚が欲しいのかをこと細かく発注をします。
例えば、サバなど同じ量でも昨日2,000円だったのに、今日は15,000円ということもあるので「これ以上だったらやめて、安かったら買ってきて」と、ある程度上限も伝えます。
毎日同じ魚を仕入れるのですか。それとも、市場にその日ある魚を仕入れているのですか。
両方です。一般的にみんなが知っているような魚は前日にどれくらい必要かと発注をかけます。あと、近海物(三河湾でとれる物)はその日に何が取れるか全然わからないので、とりあえず「適当に見てきて」と伝えます。
『はま(三河湾の各漁港)』にも前日に一件、一件電話します。『はま』っていうのは朝ではなくて前日の昼とかに市があるので、夜に「これがあるよ」というのを教えてもらって「じゃあそれをどれだけ下さい」というふうにしています。こと細かく発注しないといけないので一時間弱くらい時間がかかってしまいます。
売れ残りはどうしていますか。
見ていただいたように、魚の横に惣菜が並んでいたと思うのですが、すべてそちらにまわしています。焼けるものは焼く、煮られるものは煮る、それでもだめなら最後には揚げ物にする。フライ、から揚げ、そういうものにしています。
一番伝えたいこと、宣伝したいもの等ございますか?
炭焼きうなぎと刺身をメインにやっています。
炭焼きうなぎは毎日午後4時より販売!毎日焼きたて!(4時以降に来店できないお客様の為に、真空パックで冷凍してあるうなぎも扱っています)
刺身は毎日近海物、天然物含め約30種類位並べてあります。(ひらめ、本マグロなど天然物を扱っています)
渡辺様(魚友会)「常時うなぎはいるのですか?」
常時います。昔から付き合いがある大手のうなぎを扱う業者を通じてうなぎを仕入れているので常時うなぎが入るようになっています。
渡辺様(魚友会)「すごいですね~、それもなかなかないですね~。」
あとはうなぎ屋さんの都合もありますが、たまに池上げがないとか旅行に行ってしまったりとかで、ない時もありますが…
渡辺様(魚友会)「うなぎがいる水槽は井戸水を使っているのですか?」
あれは「πウォーター」という浄水器を使っています。
水道水だと死んじゃうけど、πウォーターを使うと生きているので。
うなぎは一色のうなぎが一旦浜名湖に行って、そこからここへ宅急便で来ます。ヤマト便で(笑)
渡辺様(魚友会)「どうしてですか?」
加古様(魚友会)「一軒、業者を挟むことで大きさがきちんと揃ってくるんです。そしてある程度選別してくれるんです。うなぎは一匹、一匹大きさが違うので、一色からそのまま持ってくると結構不ぞろいなうなぎが揃っています。大手の業者を挟むことで選別して一匹何グラムと決まっている一定したいい物が来るので鮮度がよくなって商品的には間違いないと思います。」
(※加古様は魚市場でうなぎとマグロを扱っています)
うなぎは1日何本売れますか?
一番売れない時期(冬)で一日20本くらい、一番売れる時期(夏)は普通に一日100本近く売れます。
生のうなぎを開く、串打つ、炭で焼くこの工程をひとりではやれないので、それぞれの担当に分かれて流れ作業でやります。
理想は(うなぎが)安くなれば、もっと安く売れるので、みなさんにもっと食べてもらえると思いますが、うなぎが高くなっちゃったので、なるべくみなさんが買える値段におさえています。製品にするまでのコストがかからないように心がけています。
なぜ対面販売にこだわるのですか
ただ並べているだけではお客様は通り過ぎてしまって商品が売れないのです。本当に欲しいなら買ってくれますが、全員がそうじゃない。そこを対面で声をかけて食い止めることでその人の考えているメニューの選択肢を増やして、今日のメニューをひっくり返す。とにかく選択肢の中に入れないと選ばれないので、今日はこれがいい、これがいい、と選択肢を植えつけていって、ちょっとでも振り向いたらこっちのもんですよ。そこで今日はこれがいいからこうしたらいいよ、と教えてあげると「じゃあそうしようかな」となるわけです。
これからどのようなお店にしていきたいですか?
今まで通りいろんな魚を置いて、子供からお年寄りまで誰がきても買っていただけるよう品揃えをよくしていきたいです。
これからも対面を大切にしていきたいです。中には常連さんで「焼いておいて」、「煮ておいて」、「すぐ食べられるようにしておいて」などの要望がありますが可能な限り対応することでお客さんを獲得するための戦略になるのでこれからも続けていきたいです。
夢はありますか?
このままがいいですね。大きくする気はなく、自分の目の届く範囲でやっていきたいです。とにかく現状維持を目指していきたいです。今後は魚が少なくなると思うので、できる限り多くの魚を置くことで他店との差をつけ、「魚ならあいランド」と思っていただけるような店を作っていきたいです。
職場の雰囲気
少人数で、みんなで協力していて、お客様との距離も近く、暖かい雰囲気でした。
働きがい
より新鮮なものを、より多くのお客様に届けたいという気持ちが働きがいにつながっていると思いました。
将来性
お客様のことを考えて新しい商品、売り方を考えていらっしゃるので、需要はますます増えると思います。