企業インタビュー
先代の寿司、二代目の自然薯
流行に左右されない、両方の強みを生かした店の魅力!
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会社名の由来はなんですか?
私の姓が畔柳だったことと、祖父の代に「やなぎ」という屋号で商売をしていたことが由来です。
創業はいつですか?
平成26年時点ですが、父が40年前にお寿司の専門店として創業しました。その後、今のお店になってから8年が経ちます。私の代になってから、自然薯とお寿司の店として営んでいます。
なぜ自然薯を取り扱うことになったのですか?また、先代の反対などはありませんでしたか?
私が丁稚(でっち)で静岡のとろろ専門店に行ったためです。この修行先は、先代の寿司以外も取り揃えのある店のほうがよいのではないかという意見も加味して決めました。そのお店を知ったのは、専門学校の担任の先生に、郷土料理を生かした、しっかりした仕事をする店があるがどうか?と勧められたのがキッカケです。いざ取り扱うとなった際でも、先代は二代目が戻ってくるときは変わるような時だからということで、特に反対はしませんでした。
先代どんな方でしたか?
真面目な人で、その道一本な人です。
畔柳代表は、どんなきっかけで継承することになったのですか?
特に後継ぎにならなければいけないということはなかったですが、親の背中を見て、自然な流れでこのような仕事がやってみたいと相談しました。そのときには、他の仕事に就く事は考えていなかったです。
いままでお仕事を続けられる中で、一番大変だったことはどんなことでしょうか?
大変といえば毎日が大変です。お客さんに来てもらうにはどうしたらよいか、日々考えています。寿司屋の仕事と料理屋の仕事、両方の良さを生かして献立を創って行く事は、大変ですがやりがいがあります。
では、嬉しかったことはありますか?
私達から言えば、創った自分たちの料理は作品のような感覚なので、お客さんに美味しかった、と言われると嬉しいです。数あるお店の中から選んでいただいて、更に美味しかったよ、と言われるとやはり嬉しいです。
転機となるような出来事はありますか?
二代目が帰ってきたことが転機だと思います。提供する料理が少し変わってから、客層が変わってきました。
どんな学生だったのですか?
皆勤賞とかをとる丈夫な子でした。学校は好きで、一番早く教室につくタイプな子供でした。ハンドボール部に所属していたのですが、これが好きで、部活をしに行っているようなものでした。
学生時代にアルバイトをしていましたか?
派遣として岡崎のニューグランドホテルで働いていました。直接調理することは無かったですが、配膳する仕事だったため、テーブルマナーの講座を受けたり、給仕係としてお客様に接する事で、接客の基礎を学びました。また、多くの料理を見る機会があり、盛り付けの勉強などいろいろな経験をすることができました。人間関係が上手にできるステップができたのも、この時期のおかげかもしれません。
畔柳代表は、いままで熱中したことはありますか?
これといってありませんね。仕事が、趣味の延長上なのではないかと考えています。魚を見るのが好きですからね。とはいえ、いろいろな違う料理人たちと集まって話すことが好きです。全くやっている分野が違うと、物事を違う観点から見ることが出来ておもしろいです。
尊敬する方はおられますか?
両親とお世話になった親方の八木秀和さんです。両親は、私を立派に育ててくれました。同じ仕事に就いて改めて感じているのですが、長い間支持され続けてこの店が続いていたのは、凄いことだと思っています。また、八木親方は、全部の面で尊敬しています。セールスも料理でも、私は世界で一番尊敬しています。そして、大きな影響もいただいています。
幸せと感じる瞬間はどんなときですか?
結婚して子供ができたことです。やはり無条件で可愛いです。子供の可愛さは、結婚して生まれてみないとわからないと言いますが、まさにその通りでした。
お店に来られるお客様は、どんな方々でしょうか?
近隣の方によくご利用いただきます。昼は近所のサラリーマン、夜はご夫婦という感じです。
そのお客様は、なぜ和亭やなぎさんを選ばれると思われますか?
お店のみならず、私の存在も含めて、好きかどうかということなのではないでしょうか?お近くの方が来ていただけるということは、お互いの信頼関係ができているのではと考えます。口コミなどもいただきますしね。いつも来ていただける方が連れてきた方が、リピーターになったりということもあります。
他のお店と違うといえるところはありますか?
「とろろ」と「お寿司」という組み合わせで料理を提供するお店は、他にはないと思います。また「とろろ専門店」があまり近くにないです。少々違う話ですが、お客様が釣ってきた魚で料理を提供することもあります。釣るのは好きでも料理は苦手という方も居られますよね。そんな皆様は、魚を持ってくる代わりに、お店で飲んでいっていただけます。そのお客様がまた新しいお客様を連れて来てくれることもある。私はお客様に恵まれていますよね。
ライバルはいますか?
母の味です。味の基準を作るのはどの家庭でも母親なので強敵です。母の好き嫌いが子供に移ったりと、母の影響力というのは強いですよね。
面白いと思える社員やすごいなと思える社員はいますか?またどんなところを、そう思いますか?
社員は二人です。奥さんが昼、手伝います。家族以外の従業員はいたことがないです。奥さんがパソコンでメニューを作ったりしてくれています。母親は人に好かれる。父親は仕事一筋。奥さんの力は偉大ですね。自分が立っているのは奥さんのおかげだと思います。
5年後10年後、畔柳代表ご自身やお店はどんな環境にあると思いますか?
ここを一生懸命やっていきます。
広い客層の人に愛される店にしたいです。飲食業は社会環境に影響されやすいので、流行に左右されにくい、自店の強みを生かした店にしていきたいです。
プライベートを含め、今後やってみたいことはありますか?
もっといろんな方と仕事をやってみたいです。市場の魚友会の皆さんとマグロの解体を行ったり、他店のご主人方と交流を持つと、自分の知らない新しい仕事と出会えるからです。
誰にでも会えるとしたら、どなた会ってみたいですか?
西健一郎さんと、親方の親方の、新橋の京味の親方。
会えたらどのような話がしたいですか
仕事風景を見てみたいです。できれば、話もしたいですが、暫く小僧で使ってもらいたいです。
家庭の料理はだれが作っているのですか
私の家内が作っています。ケースバイですけどね。私も作る時はあります。料理は作ってくれる人が一番偉いと思うので、もちろん文句などは言いません。
岡崎の魚の市場で捕れた魚は毎日違うと思いますが、いいなと思った魚があればお店のメニューは替わりますか?
基本的に固定したメニューはありません。仕入れは毎日変わるので、その日の仕入れた魚によって内容が変わります。
岡崎の市場は、三河湾各地の港からいろいろな荷が届くので、とてもありがたいです。
お店の情報などを、SNS等で発信していますか?
現在は発信していませんがやってみたいという思いはあります。今はインターネットで検索してお店を探すことが多いので、「自然薯と魚の和食」で発信してみたいです。美味しい料理を、もっと多くの方に食べていただきたいという気持ちがあります。
岡崎の自然薯が出てくるのは11月からなのですが、自然薯の味は育った場所の土の質によって決まるので、食べ比べてみると面白いですよ。
~ 感想 ~
インタビューに行き店自体の落ち着いた雰囲気があり、とても良いお店だと感じました。また、店主の畔柳様にも親切にして頂いたおかげでリラックスした雰囲気でインタビューを終えることができました。インタビュー後に頂いた自然薯を使ったとろろも優しい味がし、とても美味しくそんな畔柳様だからこそ近隣の方々が何度も通っていただけるようなお店ができるのだと思いました。インタビューを通じて、貴重な体験をすることができとてもよかったと思います。ありがとうございました。
インタビュアー・記事編集:現代ビジネス学科 1年生 布施
撮影:現代ビジネス学科 1年生 酒井、柘植
企業情報
企業名 |
和亭 やなぎ |
代表者名 |
畔柳信也 |
所在地 |
〒444-0046 岡崎市連尺通3-13 |
TEL |
0564-21-2927 |
FAX |
0564-21-2927 |
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