<会社について教えてください。>
創業の歴史を教えてください。
祖父が戦争後、親から引き継いだ岡崎市井田町の土地で、アメリカ軍払い下げのパラシュートの生地を再利用する、紡績業を始めました。その後、紡績業から農業に事業転換しました。農業での主な生産品目はスイカで、つぎ木による新農法を開発し財を成しましたが、自動車の普及による免許需要を予測し、1956年に同じ土地で現在の事業につながる「東海自動車教習所」を創業しました。1960年に現在の社名である「享成自動車学校」に名称を変更しました。
創業当時の状況を教えてください。
校舎の面積は約100㎡で小さく、社員も14名でした。使用していた教習車は10台でアメリカ軍払い下げのフォードでした。創業当時は競合他社も近隣になかったため、遠隔地からも入校があり、年間約2000名が卒業しました。常に入校待ちのお客様が多くいたうえに、入校しても教習の予約待ちが長かったです。
会社の経営理念などはございますか?
「志」=「笑顔があふれ豊かで幸せな社会を実現します。」、「使命」=「安心安全で充実した生活を提供します。」、「判断基準」=「最善を選択します。」の三つがあります。
「志」は会社が目指す社会、ビジョンであり、当社が行う三つの事業を通して、どのような社会を築いていくのかを表していて、当社が永続的に事業を行うことができるように、よりよい社会を築いていくために少しでも役に立ち、常に社会から必要とされる存在でいたいという意味が込められています。
「使命」は当社が三つの事業を通じて何を行うのかを表していて、当社が行う三つの事業を通じ、みんなが安心安全に生活でき、楽しく充実した生活を送っていただけるようなサービスを提供していくという意味が込められています。
「判断基準」は当社が三つの事業を行ううえで、どう考えていくのかを表していて、常に自分の最善の判断をすることで、会社で働く全員が成長することができ、お客様にとっても最善のサービスを適用できるようになるという意味が込められています。
お取引様は、主にどんな分野の皆様でしょうか?
新規免許取得者が主なお客様になります。
安全運転研修では警察や官公庁、大手企業や病院が主な取引先になります。
イベント事業では、モータースポーツイベントなどを主催するチームやサークル、クラブが主な取引先になります。バイクの全日本選手権も誘致しています。
他社と違うところは何でしょうか?
もともと山だった地形を利用してコースが2階建てのようになっています。
多くの自動車学校でも当社と同様のサービスを行っているところは多いですが安全運転研修に特化して独立した事業所を設置しているのは全国に約1280校あるなかでも当社だけです。また年間で安全運転研修の受講者が4000名を超えるのも当社だけです。
他にも卒業生やその友人が参加するツーリングクラブがあり一泊ツーリングを年2回実施しているが毎回50名ほどの参加者がいます。
現在の仕事観に大きく影響する出来事を教えてください。
岡崎青年会議所に入会し多くのメンバーとの出会いや活動を通じてさまざまなことを学びました。
他にも現場で技能教習をしていたとき、お客様の運転技能が1時間で飛躍的に向上したときです。
現場仕事から管理職に立場が変わったときから自動車学校や会社の全体のことを考えるようになり、全体のサービス向上について考えるようになりました。
現在はどのようなお仕事をなされていますか?
当社はサービス業であるため、有形の商品を取り扱っていませんが、当社が行う
三つの事業はいずれも、自動車の運転に関係があり、お客様の人生に非常に大きな影響を与えるサービスを提供しています。指定自動車教習所事業は、お客様に運転免許取得のためのサービスを提供しています。サービスを提供する期間は、短くて数時間、長くても数ヶ月という短い期間ですが、18歳で免許を取ったとして、平均寿命まで約60年間もの長い期間、お客様の人生に影響を与え、当社の提供したサービスの質によって、お客様のその後の人生が大きく変わる可能性があるます。安全運転研修事業は、顧客官公庁や企業からの受注によって、社員に安全運転に関するサービスを提供します。安全運転研修も、数時間で終わることが多いですが、社員一人ひとりの人生にも影響を与えますし、顧客官公庁や企業の業務、業績にも大きな影響を与える可能性があります。イベント事業によって、コースレンタルで様々なイベントが開催されますが、そのすべてが、参加したり来場したりした方々が楽しむために開催されています。楽しみ方は人それぞれであっても人生を豊かにすることができます。
近頃取り組んでいる新しい商品やサービスはございますか。
社員全員で会社づくりです。
経営理念に関する社員研修を開催し、フリ-ディスカッションで社員が自由闊達に意見交換を行い、社員が経営理念を共感、共有し、より良い会社にしていくため、お客様により良いサービスを提供するためにはどうすればよいかを考え、行動しています。