最初に、ハチスカ株式会社の創業について教えてください。
創業のきっかけは、岡崎の繊維業が盛んだったことです。繊維屑や綿屑などを回収して、綿を加工する反毛工場等に卸していたのが、当社の始まりです。
2代目の祖父が、地場産業でもある着物の帯芯の製造・販売と、軍手の製造・販売を始めたそうです。そして三代目の父親が新たに事業を始めようと色々考えた結果、作業服にたどりついたそうです。これが昭和57年頃です。
現在の事業内容について教えてください。
自動車関係、介護施設、運送業が主な取引先として、作業服から安全保護具、工具類まで取り扱っています。ハッピの製造、販売も行っており、浅草では当社で製造したハッピを着たお兄さんが人力車を引っぱっていたりします
いくつか商品をご紹介いただけますか?
ではご紹介しますね。ハッピは先ほどご紹介しましたので、「鳶服(とびふく)」という作業着についてご紹介します。高い場所で作業をする鳶職の方が着るのですが、足元にゆとりがあることで突風を察知しやすく、また物を引っかけるのを防止でき、足元を見なくても歩けるための服です。ダボっとしている割には、動きやすいのが特徴です。最近はおしゃれなデザインのものが増えました。
機能性を重視した作業着なのですね。他にはありますか?
様々な商品があるのですが、最近では夏の暑い作業場で着る扇風機付の作業服があり、熱中症対策になるため、メディアにも取り上げられるほど人気が出ています。また、作業とは別に、関ジャニ∞の公演で着るためだと、メンバーのイメージカラーのつなぎを買っていく女の子も居ました。衣類とは少し変わったサービスですが、イベントTシャツなどの「プリント」も承っています。代表的な物件ですと、岡崎ジャズストリートの「イベントブルゾン」も作っています。現在のプリント加工技術は様々な技法があり、光を当てると反射する染料、刺しゅうのようなプリント、習字のような字体のプリント等、様々なお客様のご要望に応じて製作します。
わたしは飲食店でアルバイトをしているのですが、飲食店の制服も扱っているのですか?
もちろんです。飲食店の制服も扱っています。おしゃれな服も多いので、女性をターゲットにできたらいいなと考えています。
何か新しくやってみたいと思うことはありますか?
平成26年現在で作業服の販売を始めて30年が経ちます。業態として成熟してきていますので、何か新しい事業を始めて更なる飛躍に繋げたいと思っています。ひとつ考えているのは、作業服のリサイクルですが、回収のシステム構築が大変なので、もう少し簡単に地場の繊維業を活用できることを探したいです。
今まで仕事に携わってきた中で、一番嬉しかったことはなんですか?
嬉しかったことは、いつもお叱りをいただいていたお客様に対して何度も何度も交渉を続けていくうちに信頼されるようになり、感謝の言葉をいただけたことです。
お客様の心をつかむには、どうしたらよいと思います?
お客様の要望を察知し、言われるよりも先に動くことです。また、言われた要求以上のものを用意することです。
なるほど。では、お店の強みはなんだと思いますか?
こまめな注文に対応できる、注文があったその日にお届けができる、など迅速な対応ができることです。店頭に在庫があることも重要ですが、それを行うには段取りが大切になってきますので、前日にできる準備は必ず済ませて、ゆとりを持って、早めに対応できるよう心がけています。
学生の意見を取り入れるなら、どんなことがありますか?
お店への入りやすさ・学生の判断する、「かっこいい」・「かっこわるい」の判断です。絵心のある子なら、商品説明をポップ等で宣伝してほしいです。
一番の目標はなんですか?
学生さんや若い方々が当社で働きたいと思ってもらえるくらいの、岡崎を代表する会社になりたいです。
蜂須賀さんの趣味は何ですか?また、その趣味を通して得たものはありますか?
スケートボードを14歳のときから続けていて、それを通して、海外へ一人で行ったりして、行動範囲が広がりました。また、一つ一つ自分の目標を設定しクリアしていくことで、自分に厳しくなれました。
今までのアルバイト経験を教えてください。
家庭教師、電話の配線工事、服屋の販売員です。特に服屋の販売員を通して得たものが大きかったように思います。目先の売り上げだけに捕らわれず、また来店してもらえるためにも、お客様に良い印象を持っていただけるように心掛けていました。次に繋がるようにお客様とコミュニケーションをとる努力の大切さを学びました。
学生へのアドバイスがあれば教えてください。
責任感をもって仕事をすることです。そして楽しむことです。
今後の夢を教えてください。
将来的に子供にも継承し、何十年何百年と繋いでいける企業にしていきたいと思っています。