企業インタビュー
物をつくるモノを作る
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創業が明治30年で今年が118年目ということですがなぜ、これだけ長く事業を続けてこられたと思いますか?
社員の努力と、運が良かったということ、また時代の変化に応じ業態を変えたことも理由の一つではないでしょうか。
会社を作ったきっかけは何だったのでしょうか?
きっかけは詳しくわかりませんが、創業者は岐阜県の中津川の出身で、岡崎のこの地に会社を設立したと聞いております。
田口さんご自身はスポーツがお好き、ということですが学生時代はどのようなスポーツをやっていましたか?
学生時代は中学校と高校の途中まではソフトボールをやっていました。それから空手を始めましたが、結婚をして仕事が忙しくなってきて空手の道場に通うのが難しくなってきたのでそこで辞めてしまいました。子どもを産んでから何かやることないかなと思っているときに、マラソンをやっている知人がいたのでその影響で始めました。空手は黒帯(二段)を持っています。マラソンは名古屋ウィメンズマラソンという大会を2回、フルマラソンには計3回出場しました。
マラソンはやはりきついと思いますが、魅力はどんなことだと思いますか。
走ったあとの達成感です。あんなに辛いのにまた走りたくなるんです。時間をみつけては早朝や土日に走ったりしています。走ること自体、気持ちがいいと感じるので。
自分を動物に例えるとなんだと思いますか。
落ち着きがない小型犬だと思います。
大きな影響を受けた方はいらっしゃいますか。
出会った人すべてに影響を受けています。また、ある意味自分の子供からは大きな影響を受けています。子供を産んでからすごく価値観が変わりました。未知の経験で。具体的に言うと、好き嫌いが激しい性格で、ダメなものはダメ、嫌なものは嫌と思っていたのが、思い通りにいかない子どもを見ていると今までダメだと思っていたことがとても小さなことに思えて、身近な問題は努力すればなんとか解決できるのではないかと思えるようになりました。
出産したときに仕事を続けるのは大変でしたか。
私の場合は実家が近くて子どもをみてもらえる環境なので、保育園の送り迎えや熱をだしたときなど母親のサポートをうけながらフルで仕事を続けることができました。実家が遠い環境の中仕事を続けている女性は本当に尊敬しますね。子どもは今4歳で、おばあちゃん子になってしまいました。
田口様が幸せと感じる瞬間はなんですか。
お客様に喜んでいただけたときなど、人に喜んでもらえたときですね。
アルバイトではどういうことを学びましたか?
子供のころは親からお小遣い貰って買い物をしたりしていましたが、高校生くらいになって自分でちょっと高い服とか欲しくなったりすると、アルバイトするしかなくなって始めたのですが、お金を稼ぐ大変さはそのころに学びましたね。
具体的にありがとうって言ってもらえるために今もこうしていること、気を付けていることはありますか?
基本はやっぱり元気でいなきゃいけないなとか、笑顔でいなきゃいけないなとか。なるべく人の話を聞くように心がけているけど、自分が喋ってしまうことが多くなったりするので気を付けなければいけないと思っています。
この仕事に就いたのはなぜですか?
父が社長をやっているんですが、私が携帯電話の販売店でアルバイトをしていた時に、経理担当の社員が結婚して退職するということで新しい人を入れなきゃいけないんだけどお前やらないかと言われて、経理は未経験だったんですが、じゃあ、わかりましたといって入りました。
最初経理の仕事はどうでしたか?
経理は、覚えることがたくさんありましたよ。けど一から勉強久しぶりにしたのでそれはそれで楽しかったです。
具体的にどういう仕事をされていたんですか?
現金の管理、伝票の作成、支払い業務、決算業務、男性社員のサポートなど。そんな感じでやっていました。
総務の上に経理…?
総務の中に経理もあるのでもともとの経理の仕事もやっていますし、あとは採用や社員の労務関係ですね。それから会議の運営や会社の目標をまとめていくことも仕事です。
責任は重いですか?
誰かが絶対やらなきゃいけない事だし、責任は重いかもしれないけれど考えることもたくさんあって大変といえば大変だけど面白いといえば面白いです。
具体的にはどのような目標がありますか?
売上目標や利益目標など。それを決めて、じゃあそれ達成するためにいろんな部門が何をしたらいいのかってことをどんどん展開していって、具体的な行動の目標を各部署に考えてもらって、それをまとめていきます。
この先ずっと定年までこの仕事を続けていきたいですか?
そうですね、辞めることは考えていないですね。
結婚や育児で退社を考えませんでしたか?
まったく考えなかったです。
現在、力を入れている事業は何でしょうか?
お客さまの、こういうモノが欲しいというご希望や、困っていることに対して、いろんな面からサポートができると思うので、今ある製品だけで、「これしかウチにはないからその他の事はできません」ということではなくて、どうしたらそのご希望に沿ったり問題を解決したりできるのかということをもっとしていきたいなと思っています。
では、簡単に現在の三龍社様の事業をご紹介いただけますか。
工場としてはモーター事業、燃焼装置事業、そしてショットブラスト事業、電子機器、という風に分かれていますが、本当はこれを作るためにいろんなことをやっていて、そこがPRポイントになるなと思っています。
本社の工場は六名にあります。もうひとつ柱事業所という工場がJR岡崎駅近くにあり、本社工場では、業務内容としては製缶、機械加工、組み立てです。溶接をしたり、大きい機械で部品を削ったりとか。それで出来た部品を組み立てて大きな装置を作るという業務内容ですね。その結果何が出来るかっていうと燃焼装置です。これは都市向け自治体向けのゴミ焼却炉で、他にはショットブラストっていう機械ですね。主な製品はこの二つです。その他今だと、たとえば自動車メーカー向けの設備の部品を作ったり、そういう仕事もやっています。
ショットブラストは三龍社というブランドで、機械を作らせてもらっています。こちらの工場で力を入れているのは、大型の加工機での精度の高い機械加工です。新しい技術をどんどん取り入れて、精度の高いものを作り出していくと。これは今後も力を入れていきたいです。
もう一方の柱事業所の方は、モーター事業です。これも三龍社のブランドでモーターを作っていますが、開発から製造まで自社で行っています。
開発から製造までお客様からこういうのを作ってほしい、ということで設計から行っているのでしょうか?
モーターや、モーターを使用した製品を作ってほしいというご注文もあり、設計から行っています。
設計から行うのは珍しいのではないですか?
「これだけ」と決めて仕事をしてしまうと、その製品が売れなくなれば終わってしまうので、お客様のニーズにお応えできるよう設計から行っています。また、毎回同じ製品を頼まれるわけではないので、いろいろなものを作らせていただいて、お客様に勉強させていただく点も多くあります。
電子機器事業では何を行っていますか?
組立作業をおこなうことが多いです。
やったことのない事業や会社案内に載っていない事業を行うことのほうが多いですか?
会社案内には書ききれないので、なかなか全部を説明することはできませんが、1つの製品を作るために三龍社に何ができるかが大事だと思っています。なので、やったことのない事業や会社案内に載っていない事業にも挑戦していくべきだと考えています。
三龍社の強みは何でしょうか?
設計から携わるため、お客様のニーズに合わせやすいことだと思います。また、トン単位の製品からグラム単位の製品まで幅広いものが作れるところも強みだと思います。
現在行っている事業の中で、もっとこれを発展させていきたいと思うものはありますか?
事業の中でというよりも、今できることを活かせるお仕事をもっと取り入れたいと考えています。製品に限定するのではなく、できることの幅を広めていくということを大事にしていきたいと思っています。
必要としてくれるお客様を増やしていくために行っていることはありますか?
営業の社員たちがいろいろな展示会に行ったり、いろいろな企業の方とお話をさせていただくということを行っています。また、展示会に出展することもあります。
最後に田口様個人でも三龍社全体でも結構ですので、今後どのような方向に進んで行きたいのかや、どのように成長していきたいのか、未来に対するビジョンなどを聞かせていただけますでしょうか。
三龍社は現在創業118年目です。100年を超えてやってこられたのですけども、これから100年先、この会社を遺せるかどうかということ、企業というものは続いていかないといけないと思うので、働いている従業員もそうですし、製品を購入してくださるお客様たちのためにも長く続く会社、これからも100年というのを目指して、今はその100年に対する基礎を作っていかなければいけないのかなというように感じております。
~感想~
鈴木「お話を聞いていて、たくさんのことをやっていることや、お客様のニーズに応えてたくさんの事業をすることに驚き、その要望に応える姿はとてもカッコイイと思いました。」
成田「お話を聞いていると、お客様を第一に考えていて素晴らしいと思いました。説明会でお会いしたときにすごく仕事のできる方なんだと尊敬しました。お子さんがいらっしゃると聞いて、お母さんって大変なんだなと感じました。仕事と家庭を両立されていてとても素晴らしいと思いました。」
中川「最初に田口様をみて、とてもアクティブな方で仕事がすごくできるんだろうな、とそんな印象でした。お話を聞いていて、出産のあともスポーツをやっていらっしゃって、こんなアクティブな方がいるんだ、と思いました。定年までこの会社で働くと聞いて、とても男らしいなと思いました。この会社については、様々なことをやっていると思いましたし、お客様のニーズに応えているのは会社の技術力の素晴らしさだなと思いました。」
曽我「お客様のニーズに応えて製品を一から作っているということを知ることができたし、小さなものから大きなものまで、様々な製品を製造しているんだと思いました。」
宮居「会社でも、お客様の要望に応えているのも、やはり新しいことに挑戦するチャレンジ精神だということも田口様を通じて感じましたし、田口様自身もそのように空手をやったりボーカルをやったり、様々なことにチャレンジしていくというのが三龍社が大きくなってゆくきっかけなのかな、と思いました。今日お話を聞いて、いろんなことにチャレンジしていくことが大切なんだと思いましたし、お客様を第一に考えているからこそ設計から製造までやって、お客様に幸せにしているのだと思いました。今日は本当にありがとうございました。」
インタビュアー:曽我・中川・宮居
撮影:鈴木・成田
企業情報
企業名 |
株式会社三龍社 |
代表者名 |
田口 竜也 |
所在地 |
〒444-0859 岡崎市上六名町字宮前1番地 |
TEL |
0564-58-2111 |
FAX |
0564-58-2124 |
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