企業インタビュー
お客様第一の和食料理店
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会社名の由来を教えてください。
創業当初は岡崎市合歓木町の蜂須賀さんが六ツ美で開業したのでその漢字をとり「合須美屋(あいすみや)」という名前でした。昭和41年に和食料理の上品な料理を提供したいという理由から祖母が「善雅(ぜんが)」という名前に変更しました。
創業からどの程度経ちますか?
昭和16年8月に創業し、創業73年目です。
どんなきっかけで創業されることになりましたか?
創業当初は、惣菜屋でしたが、父が板前の修行に行って本格的な和食を始めたのがきっかけです。そののち、時代の流れとともに昭和50年代頃は、喫茶店の経営や弁当の配達などを並行しておこなったりしていました。当時はコンビニエンスストアがなかったため、会社勤めの人は会社の食堂で昼食をとるか、家から弁当を持っていくかのどちらかしかありませんでした。当時営業していた場所の近くには大きな会社があり、そこへのお弁当配達をしていました。
この会社で、今までで一番大変だったことはどんなことですか?
3代目の父の他界です。それまでは父が板前をしていたため、板前を雇ったりしたことがなかったため苦労しました。料理人は職人気質なため、店のやりたいことと板前が作りたいものが一致しないこともあり、大変でした。
この会社で、今までで一番嬉しかったことはどんなことですか?
店が移転をして、席数が大幅に増えたことです。創業当初は1階26席・2階8畳の3部屋という小さい場所で営業をしていましたが、立ち退きで大きな店舗になり、現在の和食料理屋になりました。
学歴~職歴を教えていただける範囲で教えてください。
高校卒業後、保険会社へ就職をしましたが、結婚を機に夫の仕事でアメリカに3年移住しました。当時のアメリカではいまほど日本食が伝わってなかったので、間違った日本食ばかりでした。日本食は繊細な味がすることに気付き、すごいと思いました。帰国後、家業の手伝いをしつつ、複数の飲食店を経験しました。アメリカで経験したことが今でもいきていると思います。
この仕事に就いたのはなぜですか?
いろいろな仕事を経験して、地元の親の仕事を継ぐことがベストだと気付いたからです。
今までに熱中したことがあれば教えてください。
ゴルフです。アメリカに住んでいたころにやりはじめました。いまではお客さんとの交流の場にもなっており、仕事にもつながっています。
いままで、あなたに大きな影響を与えた方は居られますか。
マーガレット・マナーリン・ミッチェルの書いた小説『風と共に去りぬ』の中の主人公、スカーレットです。アメリカにいた時に周りの言語が英語ばかりで日本語に飢えていました。なので、できるだけ長い日本語の本を送ってくれと頼んだら送られてきたのがこの本でした。女性の主人公が強く生きていく話に影響を受け、この人みたいになりたいと思いました。
尊敬する方はおられますか?
自分が知らないことにすごく詳しい人、いろいろな知識を持っている人を尊敬します。
あなたが幸せと感じる瞬間を教えてください。
お客様が楽しそうな顔をしているのを見るときや、お客さんから「たのしかったよ」、「おいしかったよ」と言って帰っていただけたときにいちばん幸せを感じます。
お取引様は主にどんな分野の皆さまでしょうか。
近隣の会社や地域の方々です。会社の方は、宴会として利用され、地域の方々は秋ごろになると法事でご利用されます。また、近くに小学校があるので、PTAなどの集まりでご利用いただいています。
お客様はなぜ貴店に来店すると思いますか?
地域に根付いており集まりやすい点や、50人以上の大人数が一部屋に集まれるお店だからだと思います。
あなたの会社で他社と違うといえるところはありますか。
幅広い年齢層の方に来店してもらうために、料理に力を入れていることと、常連さんを大切にしているところだと思います。また、チェーン店と比較すると、チェーン店は本社で作られたものが送られてきて、それを温めて提供しているところが多いですが、うちの店では業務用食材を一切使わないで食材を買ってきて材料から手作りでやっています。添加物も一切使っていません。
今までお客様からご意見をいただいたことなどがあれば教えてください。
サービス対応についてです。お客様から注意されたことは真摯に受け止め、社員みんなで改善するように取り組んでいます。
現在の事業内容で、学生の意見を取り入れるとしたらどんなものがありますか?
学生や若い人たちがもっと店に来てくれるようなメニュー作りをしていきたいと思っています。
現在の事業内容は、困っているという“必要性”と欲求を満たす“欲望”とどちらの比重が大きいと思われますか。
必要性だと思います。生まれたときから親の行動を見てきました。父が他界しこのまま店をつぶすわけにはいけないと思い、続けています。
5年後・10年後、あなたはどのような環境にあると思いますか?
4代目である母にかわって、経営をしていると思います。店を大きくするのではなく、今まで通りずっと店を存続させていけたらいいなと思っています。
誰にでも会えるとしたら、誰に会ってみたいですか?
亡くなった父に会いたいです。会ってみて、今のお店を評価してほしいです。
夢があれば教えてください。
娘がいろいろな経験をした中で、この店を継ぎたいと思ってもらえるような店にすること。娘と一緒に仕事をすることが私の夢です。
~感想~
お客様を第一に考えているということがインタビューを通してとても伝わってきました。インタビューを受けてくださった柴田さんは、とても気さくでもう一度行きたいと思えるような和食料理店でした。たくさんの経験が今の経営にいかされているということを教えていただいたので、私もたくさんの経験を重ねたいと思います。この度は貴重なお話を聴かせていただきありがとうございました。
インタビュアー・記事編集:現代ビジネス学科 1年生 源新
撮影:現代ビジネス学科 1年生 坂川
企業情報
企業名 |
有限会社 善雅 |
代表者名 |
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所在地 |
〒444-0244 愛知県岡崎市下青野町字花ノ木81-1 |
TEL |
0564-43-2138 |
FAX |
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